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新医療機器の導入


獣医師の岩屋です。

今回は、院内の新しい設備についてのお話です。

ここ最近院内に加わった機器についてご紹介します。


◻︎ ドライヘマト 血液凝固分析装置COAG 2N

これは血液が止まりにくい異常がないかを検査する装置です。

異常があると手術時に血が止まらなくなってしまい、出血多量に陥る危険性がある為事前に把握できると安心して手術に望めます。導入してから当院では避妊去勢を含め外科手術を行う全ての症例で検査を行っております。


ドライヘマト 血液凝固分析装置COAG 2N


◻︎ 電気メス 血管シーリング装置エルベ VIO3


高周波手術装置(以下、電気メス)とは電気の力によって止血凝固を行う手術機器です。


電気メス 血管シーリング装置エルベ VIO3

従来の電気メスは単に出血個所からの”血を止める”という単機能のものが主流でしたが、最近の上位機種では様々な止血凝固のための付加機能が組み込まれており、

今回導入した電気メス装置は、より安全、確実な手術を行う上で電気メスとしての切る、止血するという基本機能の充実だけではなく、さらに血管シーリング機能(血管を電気的に圧着して糸を使わずに血管処理をする機能)を持っております。

従来の電気メスでは到底不可能な直径7mmまでの太い血管を縫合糸を使わずに素早く安全に止血、切断処理することができます。この直径は犬猫のほとんどの血管サイズをカバーすることができるものです。

シーリング機能を用いることで、短時間で確実な手技が求められる不妊・去勢手術をはじめとして、頻繁な血管の処理を要求される難易度の高いあらゆる手術の時間短縮が可能です。


血管シーリングデバイスによる手術時間の短縮という意味では、たくさんの血管処理が必要な手術であればあるほどその効果は大きく、そうした手術のひとつと考えらえれる脾臓摘出の手術時間をシーリングを効果的に用いることで手術時間を半減することができます。


血管シーリングを用いた外科手術は確実な血管の止血処理が行えるという利点以外に、もう一つの”糸を体内に残さない”という非常に大きなメリットを持っております。特定犬種猫種において、体内に残した縫合糸が原因となる「縫合糸反応性肉芽腫」などの、手術後に起こる非常に治療の難しい特殊な炎症性の病気の発症を予防する効果が期待できます。


いかがでしたか?

今回は2つほど新しい医療機器のご紹介でした。この他にも様々な症例に対応できるよう新たな医療機器の導入予定が進んでおります。

今後も引き続き、当院グループの医療レベル向上のための設備投資を積極的に行ってまいります。

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